第4のOS? Haiku R1 Beta 1 の紹介

第4のOS? Haiku R1 Beta 1 の紹介
VMWare上で動作するHaiku R1 Beta 1

はじめに

HaikuというOSが面白くて楽しいので紹介します.

Haikuとは

Haikuは、2001年にBeOS(BeOS)の後継プロジェクトとして発足しました.高速かつシンプルで,取っ付きやすいパワフルなOSを目指して開発されています.2018年になってようやくベータ版がリリースされました.

そもそもBeOSとは

BeOSは,Be社によって1991年に開発が始まったOSです.当初は同社のハードウェア”BeBox”用として,0から開発されました,デジタルメディアの扱いが得意とされ,ビデオ編集専用ハードに採用されるほどでした.また,マイクロカーネルを用いたマルチプロセッサ対応やマルチタスク化など,最新のハードウェアに最適化された先進的なOSとして注目を集めました.

BeOS_screenshot
By Tullius at Norwegian Wikipedia [CC-BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.en)], Via Wikimedia Commons. BeOS R5 の画面

有名なエピソードですが,90年代の半ば頃,Appleは次期Mac OSのベースとなるOSを探していました.そこで候補に上がったのが,Windows NT, BeOS, そしてNeXTSTEP(NeXTSTEP)の3つです.当初はBeOSが有力だったそうですが,結局は一度Appleを追放されたジョブズによるNeXTSTEPがベースになり,Mac OS Xを経て現在のmacOSやiOSなどが生まれます.その後BeOSは活路を求めてx86にも移植されますが,最終的には2001年にBe社が解散してしまいます.

もしも次期Mac OSがBeOSベースになっていたら…現在のソフトウェア業界がどうなっていたのか,まったく想像が付きません.もしかしたら,今頃macOSはHaikuに似たOSになっていたのかもしれないのです!

Haikuについて

Haikuの最初のリリースは Haiku R1/Alpha 1 (2009年) で,現時点で最新のリリースは Haiku R1 Beta 1 (2018年) です.カーネルには,Be社に在籍していたTravis Geiselbrecht氏によるNewOSを採用しています.(同氏は現在開発中のGoogle Fuchsiaにも関わっています!)

Haikuは,主に以下のような特徴を備えています.

とても軽量である

Haikuは,とても動作が軽いです.触ってみれば分かると思います.とにかく軽いです.

また,Haikuのシステム要件は以下の通りです.現在動作しているほとんどのコンピュータであれば,問題なく動作すると思われます.

  • 最小システム要件 (32-bit)
    • CPU: Intel Pentium II または AMD Athlon
    • メモリ: 256MB
    • モニタ: 800×600 (SVGA)
    • ストレージ: 3GB
  • 推奨システム要件 (64-bit)
    • CPU: Intel Core i3 または AMD Phenom II
    • メモリ: 2GB
    • モニタ: 1366×768 (WXGA)
    • ストレージ: 16GB

標準で日本語化されている

Haikuは標準で日本語化されていて,最初のインストール画面から日本語によるインターフェースを利用できます.また,標準でNoto Sansフォントがインストールされているので,とてもきれいな日本語表示が行われます.

haiku_install_ja
Haikuのインストール画面

また,後述のHaikuDepotを用いることで,すぐにMozcをインストールすることができます.個人的には,Ubuntuのときよりも簡単に感じられました.

パッケージ管理ソフトが付属

Haikuには,標準でHaikuDepotというパッケージ管理ソフトが付属しています.シンプルなインターフェースを使用して,パッケージのインストール、更新およびアンインストールが可能です.

haikudepot
HaikuDepotの画面

HaikuDepotによって取得できるパッケージは意外と数が多く,MozcやLibreOfficeといった一般的なソフトウェアのほか,PythonやSwiftといった言語の開発環境を用意することもできます.

POSIXと互換性がある

HaikuはPOSIXと互換性があり,付属のTerminalでUNIXコマンドを使用することができます.コマンドラインでの使い勝手が一緒で変わらないので,Unix-likeなOSを扱ったことのある人ならとても便利に感じられます.

意外とドライバーが充実している

流石にUbuntuなどには引けを取りますが,FreeBSDからドライバを移植するなどしているらしく,マイナーOSにしては対応ハードウェアが多い印象を受けます.(ドライバのリスト)

他にも,Haikuには様々な特徴があると思います.

第4のOS?

現代のデスクトップOSを以下のように分ければ,BeOS系であるHaikuは第4のOSと言っても良いかもしれません.(言いすぎかも)

ほとんどのOSがこの中のどれかに属しているので,Haikuを触ってみることでいろいろな発見があるかもしれません.